村上春樹の生原稿流出


文藝春秋 4月号に、「ある編集者の生と死 - 安原顯氏のこと」という手記が掲載されました。
私は最近、村上春樹をよく読んでいたし、安原顯は寺島靖国をとおしてよく名前を聞いていたので興味深くこの手記を読みました。


安原氏との出会いから、現在に至るまでの出来事が書かれています。
最終的に、「村上春樹の手書きの原稿を安原顯が売ってしまった。」
というモラルに反した行為があったようです。
ここに書かれていることがすべて事実ならば、がっかりです。
なぜなら、寺島靖国と対談している安原顯は、とてもユニークでおもしろい人だとわたしは好感を持っていたのです。
ひょっとして安原顯は、高級オーディオが欲しくてそんな悪いことしたのだろうか?
ひょっとして安原顯は、癌のせいでそんな悪いことしたのだろうか?
この手記の中で、一番印象に残った安原顯の一言。
安原顯が村上春樹に、酒を飲みながらしみじみ言ったそうだ、
「四十前は金がなくたって、笑いごとですむんだ。でもな、四十過ぎたら、そんなことしゃれにもならねえんだ。そのうちお前さんにもわかるよ。」
私はこの一言を読んでドキッとしました。
「たしかになあ」と思ったのです。
お金がないとどういう気持ちになるの?
見栄、不安、......。
今、私が無一文になったらどうするだろう....。
お金は大切です。
他人や世間をまったく気にしないで、自分の収入の範囲内で生活し、
しあわせになる方法はあると思うけど......。
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