シドニー!


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「そんなもの、ただのメダルじゃないか」
村上春樹は、徹頭徹尾オリンピックというものに懐疑的である。そんな彼が、シドニー・オリンピックの23日間を取材見聞してまとめたのが、本書だ。
著者の取材態度は、一見していい加減。行く前から気になっていたトライアスロンとマラソン以外は、気の向くまま観戦したりしなかったり。開会式は途中で抜け出すし、天候が悪いといっては競技場を後にする。
まじめではない。しかし、怠惰ではない。サッカーを観戦するために、わざわざ片道1000キロを一昼夜かけてドライブする。オリンピック開催期間の地元の新聞から、せっせとゴシップを拾って紹介している。彼は、競技という側面からだけでなく、その周辺を丹念に歩き、輪郭を浮き彫りにすることで、オリンピックというものの全体像をあぶり出したかったのだ。
冒頭に有森裕子が登場する。その次に男子マラソン犬伏孝行の五輪前練習風景の描写が続く。なぜ、有森裕子なのか?彼女は、今回のシドニー五輪に出場しなかった。その彼女の、しかもアトランタ五輪でのマラソンレースを、村上はニュージャーナリズム風に描いて見せた。そのスタートからゴールまでの丸ごとを。さらに、最終章には、有森裕子のニューヨークシティ・マラソンの後のインタビュー。この構成もまた、村上のオリンピックにたいする懐疑的まなざしの表れなのだ。(文月 達)
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今更、シドニーオリンピックの本を読んでどうするんだ(^_^;
でも村上春樹が好きなので読んでみた。
村上春樹はマラソンが趣味なので、マラソンについては細かく書かれており、おもしろかった。
「確かに!」と思ったのは、オリンピックの競技はオリンピックでなければ誰も見ないということ。
野球やサッカーとは違う。

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