日本辺境論


内容(「BOOK」データベースより)
日本人とは辺境人である―「日本人とは何ものか」という大きな問いに、著者は正面から答える。常にどこかに「世界の中心」を必要とする辺境の民、それが日本人なのだ、と。日露戦争から太平洋戦争までは、辺境人が自らの特性を忘れた特異な時期だった。丸山眞男、澤庵、武士道から水戸黄門、養老孟司、マンガまで、多様なテーマを自在に扱いつつ日本を論じる。読み出したら止らない、日本論の金字塔、ここに誕生。
————————
とても興味深い内容だった。
ところどころ確かにそう思うとうなずく箇所が多かった。
いくつか印象に残った点を列記する。
・日本人はきょろきょろする。「きょろきょろして新しいものを外なる世界に求める」態度こそはまさしく日本人のふるまいの基本パターンです。
・「君が代」を作曲したのはイギリス人。ヨーロッパではどこの国でも国歌というものがあるというイギリス人(ジョン・ウィリアムス・フェイトン)のアドバイスにより制定された。
・日本だけが例外的に、土着語だけしか使用できない人間でも大学教授になれ、政治家になれ、官僚になれます。これは世界的にきわめて例外的なことなのです。
・日本人には「日本人はこうあるべきだ」と言うアイデンティティはない。
・地球は俺を中心に回っていると思っている日本人は少ないように思う。
妙に共感できる一冊だった。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください