内容紹介
我が子を校内で亡くした女性教師が、終業式のHRで犯人である少年を指し示す。ひとつの事件をモノローグ形式で「級友」「犯人」「犯人の家族」から、それぞれ語らせ真相に迫る。選考委員全員を唸らせた新人離れした圧倒的な筆力と、伏線が鏤められた緻密な構成力は、デビュー作とは思えぬ完成度である。
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テレビや雑誌の情報で後味の悪い本であることは知っていた。
しかしこれほど後味が悪いとは想像していなかった。
殺人事件なんだからハッピーエンドは期待していないが、犯人に対する復讐の方法にはびっくりする。
「本屋大賞」の受賞に恥じないストリーと文章で、若い才能に感心した。
しかし、おじさんにこの結末はきつい。もう少しやわらかい結末にして欲しい。